大企業いいなりアメリカいいなりの
自民党政治を変えましょう

（２００７年１２月５日）

以下は、この間の街頭演説などで訴えている内容です。

　ご地域のみなさん、いつもお世話様でございます。
　日本共産党の県議会議員の丸山慎一です。

　この間、日本の国の異常さを身近に実感する出来事がたくさん起こっています。

企業で働き利益に貢献できるかどうかが財界の基準

　たとえば、後期高齢者医療制度です。

　７５歳以上の高齢者を切り離して全員から高い保険料を取り、それが払えなければ保険証を取り上げて医者にかかれなくして、しかも、提供される医療は、安上がりのもので済まされる――まさに高齢者差別そのものです。

　法案を審議する過程で、当時の川崎厚生労働大臣が、「なんでこんな制度を作るのか」という質問にたいして、高齢者と若い人には期待される医療の中身が違う。若い人には病気を治して職場に復帰してもらいたいけれど、高齢者は終末期医療を充実させることだと国会で、あからさまにその目的を語っています（２００６・４・２８衆院厚生労働委員会）。
　企業のために働けなくなったらもう必要ない――まさに現代の姥捨て山そのものです。

　みなさん、実は、このひどい制度を最初に言い出し、一貫して政府に求め続けてきたのが大企業や財界です。

　日本経団連が２００４年から企業献金のやり方をあらため、自分で基準を作って政党の評価を行い、その評価に基づいて、よかったら献金を上げようというものです。２００４年１１月に発表された基準では、「高齢者の医療は、給付を減らし、必要な負担を行う」とされています。財界の総本山である日本経団連が、高齢者への負担増をすすめるかどうかを基準に政党を評価して、献金ほしさに自民党などがこれにこたえる政治をする。これが、高齢者差別の医療制度の背景です。

　政党が財界に買収され、利益に貢献しない高齢者を差別する、ここに日本の政治の大問題があります。

　しかしみなさん、世界にこんなことをやっている国はありません。
　国連が１９８２年にだした「高齢化に関する国際行動計画」では、高齢化というのは、社会と経済の発展の結果だ、と言っています。野生動物は年をとって自分でえさをとれなくなったら、生きていくことはできません。しかし人類は、年をとっても生きていけるように次の世代が支えていく仕組みを作り、それがさらに人類の発展を作りだしてきました。

　高齢化社会とは人間の社会だから成しえたものであり、それを支えていくことこそ、人間社会の在り方だというのが国連の考え方です。
　その世界水準の考え方と比べると、日本の社会はほんとうに異常だと言わざるをえません。

時代遅れの軍事的対応に終始

　みなさん、もう一つは、習志野自衛隊基地への新型パトリオットミサイルＰＡＣ３配備の強行です。

　防衛省は１１月２９日の未明、習志野自衛隊基地に新型パトリオットミサイルが市民には何も知らされないまま、配備を強行しました。これ自体、住民を無視した許されないやり方です。

　同時に、このミサイルの配備は日本の防衛どころか、市民を危険に巻き込むことになります。
　新型パトリオットミサイルは、ほかの国が撃ってきた弾道ミサイルを空中で爆破して無力化するというものですが、爆破をすれば破片が私たちの頭の上に落ちてきます。もし相手のミサイルが、核兵器を積んでいたり、生物化学兵器を搭載していれば、その被害は計り知れません。

　防衛省でも、核兵器による放射能に汚染された破片が降ってくる可能性を認めています。ところが、こうして危険についての指摘に対して、「弾道ミサイルが地上に落ちたときより、被害は小さい」などと言って開き直っています。

　結局、弾道ミサイルは撃たれてしまえば、地上に落ちてきても、空中で破壊しても多大な犠牲と被害を地上にもたらすようになるのは明らかです。犠牲を生まないためには、弾道ミサイルを撃たれたらどうするのかではなく、打たせないためにどういう外交が必要なのかを真剣に考えるべきです。

　この間、北朝鮮の核開発をめぐって６カ国協議が粘り強くおこなわれ、ついに北朝鮮に核兵器の開発を断念させることができました。国通しの争い事や意見の違いは、武力ではなく話し合いによって解決していく、これが２１世紀の世界のあり方になってきています。

　とくに日本は憲法９条を持っている国です。憲法九条を高く掲げて、平和外交の先頭に立つべきではないでしょうか。日本共産党は、そのために全力を尽くす決意です。

　みなさん、こんな無駄な軍事費に私たちの多額の税金が使われているのも大問題です。
　パトリオットミサイルは一本５億円、習志野基地への配備費用だけでも１６００億円といわれています。全国では１兆円もの私たちの税金がこんな無益なものに使われます。

　アメリカの要請にこたえて、無駄な軍事費に多額の税金を投入する。その一方で、お金がないからと言って、医療や福祉を切り捨て、負担を国民に押し付ける――ここに自民党政治のもう一つの大問題があります。

　日本共産党とご一緒に、財界いいなり、アメリカいいなりの自民党政治を切り替えて、私たちが納めた税金が、私たちの暮らしに１００％生きる政治を作り上げようではありませんか。
　そのためにも、今度の総選挙で、日本共産党に大きなご支援を心から訴えまして、この場所でのお願いとさせていただきます。

　お静かなところ、ご協力、ありがとうございました。

２００７年１１月
日本共産党千葉県議会議員
丸山慎一

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