キューバより愛をこめて

クーバ・バカシオネス （キューバの夏期休暇）

（２０１０年９月２８日）

キューバ（第４弾）の目次に戻る〉〉 キューバ（第３弾）はこちら〉〉 キューバ（第２弾）はこちら〉〉 キューバ（第１弾）はこちら〉〉 表紙のページに戻る〉〉

７月からキューバは夏期休暇の季節です。 　学校は無論のこと、職場でも長期の休暇をとる人が多く、どこでも交代勤務です。誰でも１ヶ月は連続して休める権利があるようですが、人によってはその分を何回かに分割して休みを取るなどしています。 　我が家は、と言うと、通常でも夫の仕事は週一の２〜３時間のみ。日本語教室の漢字クラスなので、火曜日の午後だけです。７〜８月は当然のことながらバカシオネス、完全休暇です。それでもサラリーは戴けるのですから、気楽な商売？でしょう。 　ということで、我が家では、毎日、海。 　今、キューバの海は穏やかで、どこまでも透き通っている海の中は最高です。 　この６月、私がキューバへ移り住んで８年半暮らした、団地型マンションから戸建に変りました。ここは、私、お気に入りの海へ徒歩数分の近さです。 　ココ・アベニダ(椰子の木の並木道)を抜けると、“ロシア人のビーチ”という名前の海に出ます。 　革命後、多くのロシア人が、このあたり一帯に住んでいたそうで、その後、学校に使用された時には、夫のアルベルトと兄のアレハンドロが、ここでしばらく寄宿舎生活をしたという曰く付きのところです。 　革命前、バチスタ(独裁者)はここを、海の歓楽地として開発する計画で、ホテルなどが海沿い数十キロに亘って建設されるはずだったそうです。 　今では、ここアラマールの住民だけでなく、ハバナ市街地からも海水浴に来ているようです。 　キューバ人が海へ行く目的は様々です。 　一年中目に付くのは、ペア(カップル)です。彼らに季節は関係ありません。ロマンチックな海の雰囲気を好むのでしょう。 　今は夏の盛りなのに、泳ぎもせず、炎天下、びったりとくっついてラブラブしているペアが、毎日一組はいます。 　勿論、海の中で抱き合っているペアや、キスしている組もいます。キューバですから。 　次に多いのが、ラム酒を楽しむため、です。 　海に来て、泳がず、ひたすらラム酒を呑んで騒いでいる人たちがいます。かと思えば、ラム酒を呑みながら泳いでいる人たちもいます。 　犬のシャワーに来るのも多いです。犬が泳いでいるのを海中で見ると、４つの足が水を蹴ってとても上手に泳いでいます。 　女性たちのダイエット目的も、最近では増えてきました。 　そして仕事、つまり漁に来るのは、手作りボートやスノーケル、ダイビングなど、マッチョな海の男たちです。 　アフリカの宗教で、海に捧げ物に来る人も居ます。 　泳ぎに来る若者たちは、日が沈んでも海の中ではしゃいでいます。 　海の中は、「ちょっとどいてよ」というくらいお魚がいっぱいで、ヒラメ君を追いかけたり、ロブスターの髭を引っ張ったり、タコをからかったり、カニと戯れたり、と、私はもっぱら海遊びです。 　今日も、真っ赤に燃える太陽が水平線に沈んでいくのを見ながら、ゆったりまったり海に遊んでもらいました。