“空白の２０秒”
（２００８年７月３日）

ミスター・エックス氏の「県議会傍聴記」
さらに磨きがかかった切り口鋭い「裏話」をどうぞ…

　それにしても、程度が悪すぎはしないだろうか…。

　後期高齢者医療制度で都道府県が果たすべき役割について、真剣に取り組んでいる政党は公明党以外にないなどと、堂本知事が本会議で堂々と発言するとは。

　６月２５日。いまや恒例となった公明党への追従答弁の、その度が過ぎて、話は他党への侮辱にまで広がってしまった。

　ひどすぎる、事実にも反する、冗談じゃない、いくら「公明党知事」だからといって…。
　議場がざわめき、世論ができる。

　ついに知事は翌２６日、本会議場で陳謝して発言を取り消すはめになった。
　県議会ホームページで知事答弁の録画を見ると、突然不自然にぷつんと切れて、話が飛ぶくだりがある。２０秒分カットして、つないであるのだ。

　毎議会、毎議会、公明党質問への知事答弁には、歯の浮く追従言葉がちりばめられる。

　「大変力強いご質問をいただき…」
　「いろいろ現地を調査なさっての厚いご質問でございました」
　「法人の経営現状分析、そして根拠に基づいたご質問で、大変深いところからのご意見かと思いました」等々。

　追従だけなら、まだよかった。
　オーバーランはいけない。

　このところ、両者の蜜月ぶりは相当なものだ。
　魚心と水心。
　与党であり続ける旨味。
　いいなりになる議会勢力の必要。

　知事の昨今にまゆをひそめながら、与党のある議員が「まだ、入信してはいないようだが」などと言ったりするのだ。

【ちば民報「県議会傍聴席」より】

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