千葉県の少人数学級 なかなか進まず 今年度も増えるのは５０学級程度

（２０１０年４月４日）

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千葉県は、県民の願いに押されて、２００２年度から３８人学級で少人数学級をスタートさせました。 　今年度の学級の状況は下表のようになっていますが、県独自の予算をまったくつけていないため、３０人学級には程遠くなっています。

〔２０１０年度の千葉県の少人数学級の状況〕

学年 一クラスの上限人数 小学校 １年 ３５人 ２年 ３６人 ３〜６年 ３８人 中学校 １年 ３６人 ２〜３年 ３８人

※　上限人数は学校の裁量で選択できることになっているので、学校によっては表の人数を上回る学級編成になっているところもあります。 また、教室が足りないために少人数にできない学校も残されています。

国では、小中学校の一学級の生徒数は４０人を上限とすると法律で定めています。しかし、これでは一人一人の生徒にたいして十分な指導をすることができないため、各県が独自に上限の人数を引き下げています。 　千葉県でも、２００２年度から３８人学級が始まりました。 　しかし、全学年・全クラスが対象にされたわけではなく、一学年１１５人以上の小学校１・２年生だけの実施という極めて限定されたものでした。 　それ以降、本格的な少人数学級を求める県民世論の広がりのもとで、２００４年度には、すべての小学校１・２年生を対象にした３８人学級が実施され、翌年度には中学校１年生も３８人学級になりました。 　その後も毎年わずかながら拡大されてきた結果（下の表参照）、今年度は、小学１年３５人、小学２年３６人、小学３〜６年３８人、中学１年３６人、中学２〜３年３８人となっています（上の表）。

〔千葉県の少人数学級の推移〕

年度 対象学年 人数規模 少人数学級数 ２００２ 小学校１・２年（１１５人以上） ３８人 　 ２００３ 　 　 　 ２００４ 小学校１・２年 ３８人 １７８学級 ２００５ 中学校１年 ３８人 ２４３学級 ２００６ 小学校３〜６年 ３８人選択 ３７９学級 ２００７ 小学校１・２年 ３６人選択 ６１９学級 中学校２・３年 ３８人選択 ２００８ 中学校１年（大規模校のみ） ３６人選択 ６７０学級 ２００９ 中学校１年 ３６人選択 ７８５学級 ２０１０ 小学校１年 ３５人選択 ８３５学級

しかし、父母や学校現場からは、せめて１クラス３０人以下の学級にしてほしいという要望が出されており、千葉県の現状は極めて不十分です。 　最大の要因は、少人数学級で増えた学級の担任などを、県が独自に予算を付けて配置するのではなく、すべて国の加配（特別の目的で定数より多く教員を配置しているもの）でまかなっているからです。 　予算を増やし、一日も早く３０人学級にすべきです。

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