巨大開発中心から福祉暮らし教育最優先へ
三輪さだのぶさんと一緒に
県政を変えましょう
日本共産党の丸山慎一・千葉県議の訴え

（２０１３年２月２７日）

　ご地域のみなさん、日本共産党の県議会議員、丸山慎一でございます。
　お静かな中ですが、この場所をお借りして少し、訴えをさせていただきたいと思います。
　どうかよろしくお願いいたします。

　みなさん、いよいよ明日から、千葉県知事選挙が始まります。
　私たち日本共産党は、「憲法がいきる明るい千葉県をつくる会」――明るい会に参加して、労働組合や市民団体のみなさんと一緒に、千葉大学名誉教授の三輪定宣（さだのぶ）さんを先頭にして全力を尽くす決意です。

　みなさん方の願いを、ぜひとも、明るい会の三輪定宣さんに託していただきたいと思います。

財政力では都道府県で４番目なのに
福祉のお金は全国最下位

　みなさん、私たちが住んでいるこの千葉県が、都道府県の中で豊かな県だというのをご存知でしょうか。

　財政力は、上から数えて４番目。東京都、愛知県、神奈川県に次いで、この千葉県です。
　年間の予算も１兆６千億円と大きな規模があり、産業の分野でも、農業生産額は都道府県で第４位、漁業の漁獲量は第６位、工業製品の出荷額は第７位と、バランスがとれた豊かな産業が根付いています。

　この力が、私たちの暮らしに活かされていれば、もっと安心して暮らせる千葉県になっているはずです。

　しかし、現実はまったく違っています。

　福祉の分野に目をやると、県民一人あたりの福祉の支出が、なんと都道府県の中で最下位の４７位になっています。

　その額は年間１３万７９００円で、トップの高知県の半分程度しかありません。しかも１３万円台は千葉県だけです。

　千葉県は、財政力は４番目に大きい力を持っているのに、全国で一番福祉にお金を使っていない県ということになります。

　お金を使わなければ、福祉を充実させることはできません。

　現に千葉県では、介護が大変なのに特別養護老人ホームが足りなすぎで、１万９０００人ものお年寄りが入れなくて待たされています。

　認知症の妻を心不全の夫が介護するような老老介護が広がっています。介護疲れで自らの命を絶つという悲惨な出来事も後を絶ちません。

　福祉が全国最下位の千葉県で、こうした県民の苦しみが広がっています。

　子育てでも、保育園になかなか入れなくて、仕事を続けられるのかどうか、若いお父さんお母さんに不安が広がっています。

歪みの最大の要因は
巨大開発の無駄遣い中心にある

　なぜ、大きな財政の力があるのに、福祉が全国最下位になってしまうのでしょうか。

　その最大の要因は、巨大開発の無駄遣いにあります。

　水がもう余っているのに八ツ場ダムの建設が続けられています。
　車が通るかどうかわからないのに、高速道路が作られています。
　工場が来てくれる保証もないのに、工業団地が造成されています。

　こうした全く役に立たない無駄遣いに千葉県の大きな財政の力が吸い取られ、私たち県民の福祉と暮らし、教育が削られている――ここにいまの千葉県の最大の問題があります。

　そして、この問題を変えていくことができるのが、知事が持っている強大な権限です。

　知事というのは、１兆６千億円の予算をどう使うのか決める権限を持っています。
　様々な許可権や認可権があります。
　１万人の県庁職員の人事権と組織権を一手に掌握しています。

　この力で、県政の最大の問題を解決することができます。

森田知事が作った来年度予算――
特養ホームの予算を削り
八ツ場ダムの建設費は倍に増やす

　ところが今の森田知事は、解決するどころか、ますますその歪みを広げるようなことをやっています。

　実は、森田知事が作った来年度予算を見て驚きました。

　足りなくて困っている特別養護老人ホームの予算を、定員一人当たり４００万円から３００万円へと減らしてしまいました。

　その一方で、八ツ場ダムの建設費は、県全体で１７億円から３３億円へと倍に増やしています。

　特養ホームの建設費は削りながら、八ツ場ダムの建設費は倍にする――ここに森田知事の県政運営の基本姿勢が表れています。

　巨大開発中心の県政がこれから先も続けられたら、私たち県民の苦しみはますます広がるばかりです。

　明日から始まる県知事選挙で、ぜひ、明るい会の三輪定宣さんにみなさんの願いを託していただきたいと思います。

巨大開発は造るときだけではなく
造った後もお金がかかる

　みなさん、巨大開発というのは、作るときにも莫大なお金がかかりますが、作った後も採算が取れずに、また私たちの税金が使われます。

　例えば千葉市にある幕張メッセをご存知でしょうか。
　幕張メッセは県立の巨大な展示場ですが、いままでにただの一度も黒字になったことがない施設です。

　毎年毎年、赤字が続いて、その単なる赤字の穴埋めのために私たちの税金が投入されています。なんとその総額は、３６４億円にも上ります。

　もしこのお金が穴埋めにではなく、特別養護老人ホームの建設に使われていれば、９０００人分（現在の千葉県の建設費への補助単価定員一人あたり４００万円で計算）の特養ホームをつくることができていました。

　１万９０００人の入れないお年寄りの中の半分近くに人々が、入所できていたことになります。

　もしこのお金で保育園が作られていれば、７０００人分（定員１００人の保育所の建設費を５億円として計算）の保育園が作られていました。

　いま保育園に入れない子どもたちのすべてを受け入れることができます。

　巨大開発中心から抜け出せば、県民の願いがかなう県政をつくることができます。そして、こういう県政を造ろうというのが、明るい会の三輪定宣さんの思いです。

　三輪定宣さんは、子どもの医療費を中学３年まで完全に無料にすることを公約に掲げています。お子さんが体の調子が悪くなっても、お財布を持たずにお医者さんにかかることができる。これほど安心できる子育ての支援策はありません。

　また、いま学校では、いじめや不登校、学力不足など、様々な問題が山積みになっています。これを解決するためには、先生の数を増やして、一人一人の子どもがわかるまで教えられるようにすることや、いじめや不登校の目を小さいうちにつかんで、早めに対策を取っていくことが重要です。

　三輪定宣さんは、そのために３０人学級の実現を目指しています。

　ぜひ、子どもたちが輝く千葉県、長生きしてよかったと言える千葉県をご一緒に作り上げていこうではありませんか。

４年前の県知事選挙で
県民を欺いた森田知事
県民の声を聞かない姿勢はそのまま

　みなさん、森田知事は４年前の県知事選挙で、自分が自民党の支部長をやっていたのに「完全無所属」だと県民を欺いて票をかすめ取っていきました。

　また、もらってはならない企業から、違法な献金を受け取っていたことも、明るみに出ました。

　県民を偽り、県民に背を向けて誕生したのが森田知事でした。そして、その姿勢は、４年間、まったく変わっていません。

　昨年、障害者団体の方が森田知事に、「ぜひ会って話を聞いてほしい」とお願いしましたが、拒否されました。

　津波の被害で仮設住宅に住んでいる旭市のみなさんのところにも、なかなか足を運びませんでした。

　液状化に見舞われた浦安市民の声もほとんど聞いていません。

　しかも、先日、青年会議所というところが、知事選挙に向けて、「公開討論会をやりたいから、森田知事に出てきてほしい」と呼びかけました。

　明るい会の三輪定宣さんは二つ返事で承諾しましたが、森田知事は、これも拒否しました。

　県民の声に耳を貸さず、県民に話す言葉もない――こういう人に、この先も知事を続けさせるわけにはいきません。

県内１３０カ所をかけめぐり
県民の願いをもとに公約を作った
三輪定宣さん

　明るい会の三輪定宣さんは、昨年１０月の記者会見で立候補を表明して以来、県内１３０カ所を訪れ、現地の様子をつぶさに見て、関係者の話を聞いてきました。

　旭市の仮設住宅にも真っ先に行きました。市民病院がつぶれた銚子市にも行って、市民の話を聞いてきました。巨大開発が破たんしたかずさアカデミアパークにも行きました。お正月には三番瀬にも来て、第２湾岸道路の現場を視察しました。

　三輪定宣さんは、そのつど聞いた話をびっしりとメモに書き取っています。
　そのメモの中から生まれたのが、三輪定宣さんの公約です。

　三輪定宣さんの公約は、こうして生まれたみなさんの願いです。

　県民の声に耳を傾け、県民の要求から県政を動かしていく――これが明るい会の三輪定宣さんです。

　ぜひとも明日からの県知事選挙で、三輪定宣さんにみなさんの思いを託していただいて、県政を大きく変えていこうではありませんか。

　そのことを最後に重ねてお願いいたしまして、この場所での訴えとさせていただきます。
　お静かな中、ご協力、ありがとうございました。

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