子どもの医療費助成年齢を 小学校３年生まで引き上げ 八ツ場ダムの工事費に２１億円も計上 千葉県の来年度予算が明らかに

（２０１０年２月９日）

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２月８日、千葉県の来年度予算の概要が明らかになりました。 　このうち、注目されていた「子ども医療費助成」と「八ツ場ダムの建設費負担」は以下の通りです。 子どもの医療費助成は 小学校３年生まで引き上げ 　注目されていた子どもの医療費助成対象年齢は、小学校３年生まで引き上げられることが明らかになりました。 　その際、現在、通院１回もしくは入院１日につき３００円になっている自己負担が引き上げられるのではないか、１５％程度の子どもたちを排除している所得制限がさらに広げられるのではないか、などの懸念がありましたが、こうした改悪部分はまったくなく、現行の制度のままで小学校３年生まで引き上げられることもわかりました。 　実施は、１２月からです。 　なお、予算額は、今年度当初予算３１億円にたいして、７億円あまりを増額し、３８億７４００万円となっていますが、今年度の決算見込み額が３４〜５億円とのことなので、実際の増額は４億円程度です。 　ただし、来年度は１２月からの実施となっており、県の助成金の支出は２カ月遅れるので、４億円程度という予算増額分は、２カ月分（２０１１年２・３月分）ということになります。 八ツ場ダムの本体工事費盛り込む 　来年度予算には、八ツ場ダムの本体工事費が計上されていることも分かりました。 　八ツ場ダムは、昨年の総選挙の争点ともなり、選挙後、新政権の前原国土交通大臣が中止を表明、国の来年度予算には本体工事費は計上されていません。 　財政難を理由に、福祉や医療を切り捨てておきながら、まったく使われないことが明らかな八ツ場ダムの本体工事費を、予算に計上している千葉県の姿勢は許されるものではありません。 　来年度予算で計上されている八ツ場ダムの予算額（下表参照）は、合計で２１億２７２３万４千円にも上りますが、このなかには、国が凍結した本体工事費が２億５６００万円も含まれています。 　このままの状態で推移すれば、予算に計上した本体工事費は、使われないままになることは明らかであり、予算という物のあり方自体が問われることになります。

〔千葉県の２０１０年度当初予算における八ツ場ダム関連予算〕 （うち本体工事分）

（単位：千円）

区分 建設負担金等 ・水特負担金 ・基金負担金 合計 治水直轄事業負担金 （一般会計） 千葉県 595,000 （48,000） 　 595,000 （48,000） 利水者負担金（特別会計） 水道局 648,525 （146,000） 182,496 93,135 924,156 （146,000） 企業庁 372,596 （62,000） 160,396 46,786 579,778 （62,000） 北千葉広域水道企業団への出資金（一般会計） 千葉県 28,300 　 28,300 合　　計 1,644,421 （256,000） 482,813 2,127,234 （256,000）

「水特負担金」：水源地域対策特別措置法にもとづく整備事業の負担金 「基金負担金」：利根川・荒川水源地域対策基金による事業の負担金

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